こんな町があったのか!
というのが今回の旅先である、鹿児島県日置市美山を訪ねて感じたこと。
と申しますのもこの町、凄腕の職人で溢れているのです。
薩摩焼の郷
美山といえば、まずは薩摩焼です。
現在でも12の窯が残っており、町中で薩摩焼のお店を見ることができます。
こちらは「登り窯」と呼ばれるもの。
15代に渡って薩摩焼の伝統を守り続ける沈壽官(ちんじゅかん)の窯です。
美山は韓国との繋がりも深いのですが、それはこの沈壽官に由来しています。
豊臣秀吉の朝鮮出征の際、日本に連れて来られた朝鮮人技術者の中に沈壽官の始祖はいました。
以来、400年以上もの間、美山の地で薩摩焼が作られています。
白い薩摩焼「白薩摩」に絵を施す職人の方。
沈壽官の薩摩焼。
実物を見た際には呆気に取られました。
薩州善衛陶舎
次に行ったお店では、全く違ったテイストのものに出会いました。
薩州善衛陶舎(さっしゅうぜんえいとうしゃ)。
同じ焼き物と言えども、ここの薩摩焼は遊び心に溢れ、アイデア満載。
例えばこの焼酎サーバー。
優勝トロフィーからアイデアを得た、と店主の吉永さん。
一升瓶ほどの焼酎が収まるそう。
例えばこのペリカン急須。
注ぎ口の大きさにより、口側からお湯を注げるんです。
見た目も面白く、実用性もありの商品。
お客さんの声に耳を傾け続ける店主がなんとも印象的でした。
田中ギター工房
薩摩焼だけじゃないこの町。
店主の田中さんは、30年に渡ってここでオーダーでギターを作っています。
ただ、ギターだけでないというのが面白い点。
こちらの木製スプーンやカップも、最高の肌触りでした。
どれも購入したかった。
お店と関係あるかは別の話ですが、
田中さんはこんな具合でツリーハウスだって立てちゃうんです。
男性のロマンを刺激するガレージも。
物を作ることやメカを弄ることの楽しみを存分に思い知るひと時でした。
ガラス工房ウェルハンズ
続いて訪れたのはガラス工房です。
工房と売店が隣り合わせになっており、ご夫婦で運営、製作されています。
この写真のようなレースグラスをこの工房では作っています。
なんと繊細なことか。
いくつもの色ガラス棒を重ねて作る「ヴェネチアングラス」の伝統技法だそう。
昼食: Bizanchin 蔵
昼食をこちらで取りました。
門をくぐると見えてくる和調のお家。
築200年の民家を改装したものです。
地元で採れた野菜などを使う薬膳料理のお店で、
お皿や湯飲みも、地元の陶器が出てきます!
食後のコーヒーは自分で挽く仕組み。
一人ずつにこのミールが配られました。
この他にもまだまだ魅力的な場所が残る美山。
是非是非訪れてみてはいかがでしょうか!